今回のiPhone7は日本のLTE電波資産を活かせる設計です。なのでより快適に通信できそうなキャリアはどこかを比較。キャリアアグリゲーションについても。
iPhone7で快適通信できるキャリアはどこ?
スマホは本体の電波設計とキャリアが吹かせてる電波が一致してないとそもそも通信できません。前モデルiPhone6sは日本独自仕様の電波に一部対応してませんでしたがiPhone7はほぼ各キャリアとの電波資産と一致。
そこで快適に通信できそうなキャリアはどこかを比較してみました。iPhone7の電波設計はカンペキなのでキャリアがどれだけ多くのLTE電波を吹かせられるかが繋がりやすさのベース。
さらに混雑した場所でも快適通信するにはキャリアアグリゲーションでどれだけ速度が出せるかも今回のポイントかと思われます。
iPhone7シリーズの対応LTE周波数
以下がiPhone7シリーズの対応LTE周波数。今回各キャリアとも同一モデル(A1779・A1785)。1とか19とかの数字は国際基準の周波数ナンバー。
1 (2100 MHz) 2 (1900 MHz) 3 (1800 MHz) 4 (AWS) 5 (850 MHz) 7 (2600 MHz) 8 (900 MHz) 11 (1500 MHz) 12 (700 MHz) 13 (700c MHz) 17 (700b MHz) 18 (800 MHz) 19 (800 MHz) 20 (800 DD) 21 (1500 MHz) 25 (1900 MHz) 26 (800 MHz) 27 (800 MHz) 28 (700 APT MHz) 29 (700 de MHz) 30 (2300 MHz) 38 (TD 2600) 39 (TD 1900) 40 (TD 2300) 41 (TD 2500)
参照:超高速4G LTE。これまで以上に多くの場所で利用できます。
日本で使える電波は太字にしてます。iPhone6sより2バンド増え合計25バンド対応となりました。追加になったband11・band21は日本限定周波数でAppleが日本仕様に合わせてきた、と言うのが分かります。
ドコモiPhone7の電波
こちらがドコモiPhone7で使える周波数。
Band1(2100MHz)◯ Band3(1800MHz)◯ Band19(800MHz)◯ Band21(1.5GHz) ◯ Band28(700MHz)△
単独で最速なのはband3の150Mbps。地方などで使われており高速通信できるband21にも対応したのがポイント。
そういえばband28は開始されて結構経ちますが使われてる話はあまり聞かないです。実質クアッドLTE。プラチナband含め安定して通信できると思われます。
ただドコモはユーザー数がMVNO含め一番多いです。その為人の多い場所(都心が顕著)では繋がるが体感速度が遅く感じるかもしれません。これは後記のキャリアアグリゲーションでカバーしてます。
au iPhone7の電波
こちらがau iPhone7で使える電波です。
Band1(2100MHz)◯ Band11(1500MHz)△ Band18(800MHz)◯ Band28(700MHz)△ Band41(2500MHz)◯
iPhone5ではband1しか対応しておらず、エリア劇狭だったんですがiPhone5sからプラチナバンドのband18に対応し一気に使いやすくなりましたね。増えたband11はauで最近使ってない死に体電波なので、今後活かす可能性がありますがこちらは無視してOK。
そういえばband28はCAで使う話だったのですが未だにそのエリア公表してないですね。ネットワークは安定してるとは言え実質トリプルLTE?な感じはちょっと気になります。
使える電波が少ないだけで安定度は今回も問題ないと思います。auはプラチナバンドでカバレッジ(エリア)を稼いで混む地域では速度が出るband1・41で安定させると言う手法なので。
ソフトバンクiPhone7での電波
ソフトバンクは一番使える電波が多いです。以下対応周波数。
Band1(2100MHz)◯
Band3(1800MHz)○
Band8(900MHz)?
Band11(1500MHz)△
Band28(700MHz)△
Band41(2500MHz)◯
ただ実際ソフトバンク側で吹かせてる電波が少ない感じなのが欠点。band28はau・ドコモ同様開始してるかさえ不明ですし、プラチナバンド900Mhz帯のエリアは公式だと「広がってる」そうですが実際は不明(公式の情報は余りアテになりません)。
今回対応したband11は3Gで使っている周波数。LTEに切り替える事が決定していてちょくちょくLTEで吹かせている話を聞きます。つまり発展途上電波。
band3は元々ワイモバイルの電波ですのでワイモバイル側で多く使われるとグダグダになるかもな電波。なのでちゃんと機能しそうなのはband1とband41。
追記:昔の情報流してました。すみません。現在ワイモバイルはソフトバンクが運営するサブブランドなのでワイモバイル・ソフトバンク共にband1/3/41が機能します。band8/28の不透明さは変わりませんが。
ただソフトバンクはband41(AXGP)で次世代の通信規格5Gの技術「Massive MIMO」を世界初でサービス開始するそう。理論値の最大速度は変わりませんが単純に体感速度が上がります。より詳細は以下公式ページをどうぞ。
参照:ソフトバンク Massive MIMO
キャリアアグリゲーションの最高速度
今回のiPhone7からは3波のキャリアアグリゲーションに対応しました。キャリアアグリゲーションは2つ以上の電波を重ねて通信速度を高速にする技術。6sは2波だったのに対してiPhone7は3つまで電波を重ねられます。
この3波キャリアアグリゲーション(3cc ca)の技術で出せる最高速度を各キャリアの電波組み合わせにするとこう。
ドコモ:B1-3-19(375Mbps) au:B1-41-41(370Mbps) ソフトバンク:B1-3-8(262Mbps)
ただauやソフトバンクの3cc caは実際のエリアの案内がないので本当に利用できるかは未知数。ドコモも3cc caエリアを公表していますが使えるのはほんの一部(丁番地レベル)。
追記:ドコモが来年3月500Mbps超のLTEを発表してますが、iPhone7ではこの500Mbps超の技術(256QAM)には対応してません。
今回は、4x4MIMOを3.5GHz帯に適用し、受信最大512Mbpsを実現。また、256QAMを従来のFDDの周波数帯に適用し、こちらは受信最大500Mbpsを実現します。
なおiPhone 7 / Plusを含む既存の端末は、今回発表された高速通信には非対応。秋以降に発表する新モデルの一部から対応する見通しです。
iPhone7のキャリア電波対応まとめ
キャリアアグリゲーションの下りはあくまでこれから使えるであろうレベルなので忘れてください(じゃあ書くなよって話ですが期待を込める意味合い)。単純にどこでも快適通信が見込めそうなのはどこかのまとめはこんな感じ
- ドコモは安定感あり◯。band21対応で地方の体感速度が上がるかも。
- auはエリア設計が優秀◯。安定するでしょう。
- ソフトバンクは△。プラチナバンド・Massive MIMOがどう機能するかがガキ
ネットワークは水物なので住んでる地域やユーザの混雑具合で大きく変わります。私は先月妻の実家へ帰省してましたがドコモ純正回線よりau系格安SIMの方が快適に通信できていました。
あくまで参照程度に考えてください。それより乗り換えていかに月額料金を安く済ます、安く買うかの方が大事かなと思います。
iPhone7シリーズのキャリア価格・月額料金は下記リンクからどうぞ。私はドコモで買う予定です(予約中)。しかし何であんなに高いんでしょうね、ドコモiPhone7は。
関連:どのキャリアで買う? ドコモ・au・softbankのiPhone7シリーズ機種代金まとめ
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